学習ボランティアについて、現在、私は地域の小学校の放課後学習のスタッフとして勤めています。そこでは、やはり、以前にもこのブログで書いたように、なかなか学習に集中できなくて課題が解決できない場合に、何とか工夫して学習に取り組ませようとしています。今日は、個個の子どもの課題を克服すべく、以前にならった学習の復習の意味で、5分程度でできる課題プリントを作成して子どもたちに取り組ませました。たとえば、三角形の内角の和は180度であるとか、同位角は等しいとかいう定義を踏まえた応用問題を作って、学習のはじめにやらせて、できていないところがあればチェックして担任に返すようにしました。そうすると、たった45分の授業ですが、以前よりも、学習に取り組む態度が真剣になってきました。まあ今日は、別段叱らなくても集中して算数の問題に取り組ませることができて、講師陣は成果ありと自己評価しております。
一方、他の市内のすべての小中学校でも、こういった放課後学習教室は鋭意取り組まれていますから、似たり寄ったりの問題があって、どこでも講師陣は、当然、いつも簡単に成果が上がるようなわけではなく、時には手こずるような事態も生じて、「そんな、落書きなんかしてちゃんと勉強しない子は云々かんぬん・・・」と厳しく注意したり、なだめたりすかしたりして、そういう紆余曲折の中で、子どもたちが徐々にやる気を出してきている様子を、これまたボランティアの人が制作している放課後学習会のWEBサイトで”放課後学集会奮闘記”と銘打って広報に掲載したりしています。
一般に、こういった地域のボランティアを中心とした取り組みは、近所のおじさん叔母さんが子どもたちのために、有償ボランティアとして(交通費程度ですが・・・)善意で学力保障のお手伝いをしていますから、教職員のような手馴れた教え方はできません。しかしながら、そこは上下関係ではなくて、近所のおっちゃんおばっちゃんという斜めの関係で、少々荒っぽいことも言うかも知れないが、時には厳しく、時には面白く子どもたちに何とか学力と励ましを与えようと一生懸命に教えています。
これに対して、学校からは、もうちょっと教育的なやさしい洗練された言葉遣いで順を追って指導してほしいとか、云々かんぬんのお叱りを受けたりもします。でも、これは、一見正論のように見えますが、少し理不尽な要求とも思われます。それならば、学校の教職員が中心になって放課後学習会を組織して学力保障を行えばいいのですし、学校の尺度や価値観や教育観で子どもたちのしつけも含めて100%指導すればいいのです。そうではなくて、地域の人間には、それなりの人生経験があり、学校だけではない一般社会の常識でものを考えているのですから、そういった厳しい面も、子どもたちは講師陣から学ぶ必要があります。
これからは、やはり、子どもたちが、少子高齢化の真っ只中で学校・PTA(親、祖父・祖母)、地域の三者が一体となって子どもの教育をサポートしていく体制が必要であります。すでに私の教えにいっている小学校では来年が創立140周年を迎える歴史的な小学校であり、一小応援団和(なごみ)※註 という組織が立ち上がって6年が経過しており、こういった地域の教育力が大いに高まっている状況です。こういう文化的にも学力的にも高い水準を維持している地域ですので、なおいっそう私も、腰痛という持病はもっていますが、できる範囲で使命に燃えて、ボランティア活動に励もうと思っている次第です。
※註 なお、一小応援団和(なごみ)については、下記のURにてWEBサイトを開設しておりますので、興味がおありでしたらご覧になってください。 http://nikochan2002.web.fc2.com/p/